思春期のスマホ使用実態とその背景
「ちょっと、またスマホばっかり見てる!」
「ごはん中なんだから、スマホ置いて!
……そんな声、ついつい毎日のように出ていませんか?
私自身、子どもに同じことを何度も注意して、「またか…」とため息をつくことがよくあります。
ところでよその家庭はどうなん?そして、そもそも今の子ってスマホとどんなふうに付き合っているんだろう?って思ったんです。
私たちが子どもの頃にはなかったスマホ。今の中高生にとっては、“生まれたときからそばにあるもの”ですよね。まさにデジタルネイティブ。
今回はそんな「スマホと子ども」の距離感をちょっと冷静に、そして前向きにのぞいてみましょう。
今どきの子どもは、スマホと一緒に育っている

まずは、スマホの使用時間から。
文部科学省などの調査では、中学生のスマホ使用時間は平日で約3時間、高校生になると5時間を超えるというデータもあります。
さらに、休日になるとその時間はもっと長くなる傾向が。
「えっ、そんなに?」と驚くかもしれませんが、実際のところ子どもたちの一日はスマホと一緒に動いています。
登校中の電車やバスの中、休み時間、帰宅後のリラックスタイム。
気づけば、スマホが“生活の一部”になっているんです。
子どもたちはスマホで何をしているの?

親としては「そんなに何を見てるの?」と思うこともありますよね。
主な利用目的としては、次のようなものが挙げられます。
- SNS(LINE、Instagram、TikTokなど)で友達とやりとり
- YouTubeやNetflixで動画を見る
- ゲームアプリで遊ぶ
- 音楽を聴く、調べ物をする、漫画を読む etc.
特にSNSは、「友達とつながっている」安心感を得る手段として、多くの子が毎日チェックしています。
「LINEを既読にしないと悪いかな…」「グループから外されたらどうしよう」なんていうプレッシャーもあるようです。
スマホは“ドーパミンの発射装置”?
ここで一つ、ご紹介したいのが、スウェーデンの精神科医アンデシュ・ハンセンの著書『スマホ脳』。
この本では、スマホが脳にどんな影響を与えているかを、科学的にわかりやすく教えてくれています。
たとえばこんな一節があります。
「スマホは“ドーパミンの発射装置”である」
——アンデシュ・ハンセン『スマホ脳』(新潮新書)
ドーパミンというのは、脳が「うれしい」「たのしい」と感じたときに出る物質。
SNSの「いいね」、動画の再生、ゲームのクリアなど、スマホはこのドーパミンをどんどん分泌させる仕組みになっているんです。
つまり、楽しくてやめられないのは当然のこと。
これは、私たち大人もついスマホを触ってしまう理由とまったく同じなんですよね。
依存じゃないけど、スマホが気になるのはなぜ?

「うちの子、大丈夫かな…依存症?」と不安になる方もいるかもしれません。
でも実は、「長時間使っている=依存」とは限りません。
ポイントは、「生活に支障が出ているかどうか」です。
食事や睡眠がしっかり取れている
家族との会話や学校生活に問題がない
スマホを手放せない様子がない
これらが保たれていれば、ひとまず“普通の使い方”と考えても良いかもしれません。
ただ、こんなサインが見られたらちょっと注意です。
- 「やめたいけどやめられない」と感じている
- スマホが手元にないと不安でイライラする
- 夜遅くまで使ってしまい、朝起きられない
これらは“スマホ習慣”が、心や体のリズムを崩しているサインかもしれません。
『スマホ脳』でも、スマホによる睡眠の質の低下や、集中力の低下が問題として挙げられていました。
まずは「敵」ではなく「道具」として見る
私たち親世代にとって、スマホは大人になってから手にした“便利なツール”でした。
でも今の子どもたちにとっては、幼い頃から当たり前にある“生活の一部”なんですよね。
だからこそ、「ダメ!」と頭ごなしに否定するよりも、
「どんなふうに使ってるのかな?」と、まずは関心を持つことが大切だと思います。
たとえば、
「その動画、何見てるの?」
「そのゲーム、どうやって遊ぶの?」
「友達とどんなこと話してるの?」
と、子どもの世界に入っていく姿勢を見せることで、コミュニケーションのきっかけになります。
スマホは“敵”ではなく、上手に付き合えば心強い味方にもなります。
その使い方を一緒に考えるのが、今の親の役目かもしれません。
あなたのスマホ時間は何時間?

子どものスマホ時間を気にする前に、ちょっと振り返ってみましょう。
「昨日、自分はスマホを何時間使っていましたか?」
iPhoneなら「スクリーンタイム」、Androidなら「デジタルウェルビーイング」で、スマホの使用時間が簡単に確認できます。
「えっ、私の方が使ってるかも…」とドキッとした方もいるかもしれません(笑)
子どもに“正しい使い方”を伝えるには、まず大人が「見せる」ことも大切なのかもしれませんね。
おわりに
スマホとの距離感は、親にとっても悩みどころ。
でも、ちょっとした視点の変化や関わり方で、子どもとの関係も少しずつ変わっていきます。
「スマホは悪」ではなく、「スマホは暮らしの一部」。
そのうえで、子どもにどんな未来を用意したいのか、私たち大人が考えていきたいですね。
スマホについてのおすすめリンク&参考資料
参考書籍:
・アンデシュ・ハンセン著『スマホ脳』(新潮新書)
https://www.shinchosha.co.jp/book/610893/
使ってみよう!スマホ使用の見える化:
・iPhone「スクリーンタイム」設定方法 → Apple公式サポート
・Android「デジタルウェルビーイング」機能 → Google公式サポート
子どものスマホ利用と向き合うヒント:
・子どもとスマホの付き合い方ガイド(内閣府)
https://www8.cao.go.jp/youth/youth-harm/kankyo/sumaho.html
次回予告「思春期とスマホ脳 vol.2」
第2回:親たちのホンネ「なんでそんなにスマホばかり?」——保護者が感じる心配の正体
- スマホで変わった子どもの様子
- 「言っても聞かない」理由とは?
- 親子でできる“ちょっとした工夫”
をお届けします!どうぞお楽しみに♪

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